アラフォーの本棚

40前後の中年の読書記録を公開。

書評:人を動かす ~人間関係構築の至高の書かも?

人を動かす

リーダシップ本や自己啓発本は数あれど、不朽の名作ともいえるのが本書。

読み継がれている書物なだけあって、リーダーシップをとるためのコミュニケーションを学ぶのなら本書。個人的には、ビジネス書関連はほとんど読まないが、この本はかなりおススメ。かつ、読後自分のマネジメント観が大きく変わった。

 

著者自身の経験や著者が研究テーマとして扱う、リンカーンの逸話の中にあるコミュニケーション術を元に、人を動かすコミュニケーションのポイントが書かれている。一見当たり前のことだが、自分を顧みたときにそれがきちんとできているかは非常に微妙である。

 

個人的に印象深いのは、失態を犯した人間に対するリンカーンの対応方法。リンカーンは相手をなじるような手紙をしたためたが、死ぬまで相手に送ることはなく、机の中からその手紙が見つかった。では、実際にはどうしたかというと、相手をねぎらったうえ、失態と思われる事実の挽回をお願いしたらしい。

このエピソードから、相手の非を並べ立てるのは、一時の自分の気晴らしにはなるが、デメリットも非常に多いことが語られる。相手との人間関係が壊れ、うまくいくこともうまくいかなくなり、人間関係から組織が機能不全に陥る。どんなに相手に非があってもそれを指摘することは、生産的ではない。

 

上記の内容を読んでから、自分がマネジャーに相当する地位にいる場合、相手を責めることは自分のためにならない、そして、自分の弱さを受け入れられない、と思うようになった。いや、実態は思おうとするように試みるようになった、という程度。。。

下手なリーダー本を読んでいるぐらいなら、本書一択!